過払い金返還請求の手続き

過払い金とは、ご本人さまが借り入れ（キャッシング利用）をしていた消費者金融や信販会社（業者）に対して、払い過ぎたお金のことです。

本来返済する必要のないお金を払い過ぎたため、業者に対して払い過ぎたお金を返してほしいと請求することができます。

法律的な話になりますが、消費者金融や信販会社（業者）がお金を貸す際の利息は、利息制限法により15～20％と定められています。

しかし、業者は、25～29％の利息を請求していました。そのため、約10％の利息を払い過ぎていたことになります。50万円借りていた場合、年に5万円も払い過ぎていることになります。何年も取引をしていた方の場合、この過払い金が100万円以上発生することもあります。

下記の場合は過払い金は発生しません。お問合せの前にご確認ください。

• ショッピング利用の返済
• 平成22年6月以降の新規契約（キャッシング）
• 銀行カードローン

過払い金が発生する可能性があるのは、キャッシング取引です。ショッピング取引の返済（リボ払いも含む）は過払い金はありません（車のローン、住宅ローンも同様）。

平成22年6月に貸金業法が改正されました。それ以降の新規のキャッシング契約については、法定利率の範囲内ですので、過払い金は発生しません。

「昔の取引なので、過払い金があると思います、取引は10年近くもあります。」というお問合せが多くあります。

長年の取引なので、過払い金があるかも・・・と考えてしまいますが、過払い金は、法律上とってよい利息を超えた部分について発生するものです。

貸金業法改正以降（平成22年6月以降）に新たに契約したものには発生しません。つまり、平成23年から10年間の取引では過払い金は発生しません。

銀行カードローンには過払い金は発生しません。例えば、足利銀行や栃木銀行のカードローン、信用金庫、信用組合のカードローンには過払い金はありません。貸付当初から法定利率の範囲内だからです。

お問合せの前に、今一度、ご自身がキャッシング利用した業者がどこかご確認ください。

まず、ご本人さまが借り入れをしていた消費者金融や信販会社（業者）から、取引の記録（いつ・いくら借りて、いつ・いくら返したのか記録してあるもの：取引履歴）を当事務所が取り寄せます。

次に、当事務所が取引履歴をもとに正しい利息での計算のやり直し（引き直し計算）をします。

そうすると、過払い金がいくらあるのかがわかります。この計算に基づいて業者と交渉します。交渉の結果、過払い金をいつ・いくら返すのかが決まります。

そして、戻ってきた過払い金の中から費用を差し引いて、ご本人様に送金いたします。

以上のように、過払い金の調査から交渉、送金までをする手続きが過払い金返還請求の手続きです。

なお、過払い金の相談について、司法書士は１社あたり過払い金元金が140万円を超える業者については和解交渉ができません。この場合は弁護士にご相談ください。

手続きしても信用情報機関に登録されることはありません。

過払い金返還請求は、過去に払い過ぎた利息を返してもらう手続きです。

任意整理や自己破産手続きと異なり、手続きしても信用情報機関に登録されることはありません。

すなわち、基本的にデメリットはありませんが、以下の点にはご注意ください。

返還請求の手続き中に、その過払い金を請求している業者からの新たな借り入れはできません。借り入れしてしまうと、過払い金の金額が確定しませんので、これは当然だと思います。

（手続き自体は信用情報には登録されませんので、他の業者への影響はありません。）

また、過払い金返還請求が終わった後に、再びその業者から借り入れすることも難しい可能性があります。

ご本人さまのご希望が何より大切です。

過払い金への考え方、思っていることはお一人お一人違うのではないでしょうか。

「そこまで過払い金をあてにしているわけではないけど、少しでも戻ってきたらいいなと思って」

「大変な思いをして返済してきたので、裁判をして利息も含めてなるべく多く取り戻したい」

「助けてもらった時もあるので、揉めずに返してもらいたい」

「生活費が不足しているので、できるだけ早く取り戻してほしい」

このようなご希望をじっくりお聞きして、手続きを進めます。

ご本人様のお気持ちに反して無理に解決方法を押し付けることはありません。

過払い金請求の不安なこと・気になることお聞かせください。

ご相談にいらしゃるほとんどの方は、司法書士に過払い金の相談をするのは初めてです。

どのように進めていくのか、デメリットはないのか、費用はいくらなのかなど気になることがたくさんあるのは当然です。面談ではこのようなお気持ちにていねいにお答えします。

「こんなこと聞いたら、『当たり前でしょ！』とか言われないだろうか・・・」とお思いになる必要はありません。細かいことかなと思ってもご質問ください。

「同居の家族に知られずに手続きしたい」「連絡をしないでほしい時間帯がある」などセンシティブな要望にも最大限対応いたします。

当事務所は個人事務所であるため、過払い金の入金管理や送金手続きもすべて司法書士が行っております。

そのため、業者からの過払い金の入金が確認できましたら、すみやかにご送金させて頂きます。

※但し、破産や民事再生の手続き等、過払い金を返金できない場合もあります。